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症例集詳細
腹腔内巨大腫瘍の犬の1例
シェルティー 雌 未避妊 13歳 体重10,5Kg。
2日前から食欲低下、元気消沈。
診察する前から腹部の膨隆を確認。
触診で中腹部に巨大な腫瘤を確認。
著しく削痩しているがおなかが大きいためオーナーは太っているものと勘違していた。
血液検査では軽度の貧血、CRPの著しい上昇が見られた。
エコー検査所見・レントゲン検査所見
細胞診結果:悪性腫瘍性病変の疑い。顆粒膜細胞腫や他の間葉系腫瘍の可能性が高い。
細胞診の結果と今までの検査所見から第一に卵巣腫瘍を疑い、摘出可能であると判断し、摘出手術を行うこととなった。
病理診断:顆粒膜細胞腫。顆粒膜細胞腫は卵胞を形成する顆粒膜に由来する腫瘍。大型で本来の構造は完全に置換されている。今後腹腔内播種や腹水の貯留などについて注意が必要。
子宮体部分には蓄膿が見られ、蓄膿部から採取した膿を培養したところ球菌が検出された。感受性試験を行い選択した抗生物質を12日間投与し、抜糸後治療を終了した。
経過は良好で元気食欲の改善と体重の増加が認められた。その後は良好に推移している。
腹腔内に腫瘤が存在する場合、第一に考えなければならないのが、摘出が可能であるのかどうかである。考えられる可能性を列挙し、術前になるべく確定診断に近づけるよう努力するべきである。同じ腫瘍であっても周囲との癒着度や転移などを考えて摘出するかどうかを決定する。
こうべどうぶつクリニック
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