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病気の話詳細
シャンプーについて(2008.4月号)
あなたの愛犬は家でシャンプーしますか?それともトリマーさんにお願いしていますか?
喜んでお風呂に入ってくる子も、すごく嫌がる子も、終わった後はふわふわでいいにおい。
でもシャンプーする前よりなぜかフケが多くなったり、余計にかゆがったりすることはありませんか?今回は皮膚病治療の大切なパートナーでもあるシャンプー療法についてお話します。
シャンプー剤の種類
シャンプー剤には大別して健康な皮膚に使用するいわゆる「おしゃれシャンプー」と皮膚病の動物に対して処方される「薬用シャンプー」があります。薬用シャンプーは「薬浴」により全身的な皮膚疾患を良好な状態に引き上げるために使用されるシャンプーなので健康な皮膚の動物に使用することはありません。
「薬浴」って?
薬浴とは、液体の薬で全身又は患部をマッサージしたり洗浄することにより皮膚の状態を改善させる治療法です。外用薬は、毛の多い犬猫や全身に病変の存在する皮膚疾患では有効な手段ではなく、薬剤を全身に塗布する手段として薬用シャンプーがあるのです。要するに薬用シャンプーは皮膚病の治療法のひとつなのです。
薬用シャンプーは薬が入っているシャンプー剤であり、さまざまな用途に応じてその種類を選択して処方します。その選択を誤るとかえって皮膚に悪い影響を及ぼすことにもなります。
薬用シャンプーの種類
薬用シャンプーには、症状にあわせてたくさんの種類があります。
保湿性シャンプー:セボダームシャンプー・ノルバサンシャンプー・オーツシャンプー・デュクソシャンプーなど
角質溶解性シャンプー:サルファサリチル酸シャンプー・ホスティーンシャンプーなど
脂質溶解性シャンプー:セボリティックシャンプー・ビルバゾイルシャンプーなど
抗菌性シャンプー:ビルバゾイルシャンプー・ノルバサンシャンプー・エチダンシャンプー・ティーツリーオイルシャンプーなど
薬用シャンプーを使用する場合は、皮膚の性質や皮膚病の症状によって適切なシャンプー剤を選択しなければならないのです。また、使用するシャンプーによりその使用方法が異なる場合もあります。
シャンプーの使用方法
健康な動物でも皮膚病の動物でも正しいシャンプーの使い方をするようにしましょう。
1.ぬるめの温水(28~30度くらい)を全身にまんべんなくかけます。毛の根元までしっかり濡らしましょう。
2.まず一回目のシャンプーとして充分な量を皮膚と被毛によくすり込み体の埃や汚れを落とすようによくマッサージしてそのあとしっかり洗い流します。
3.二回目のシャンプーは成分が皮膚と被毛に十分に届くようにしっかりとマッサージし、泡立てたままの状態でそのまま5~10分間置いてください。ポイントとしては、皮膚病のあるところから最初にシャンプーをつけてマッサージを開始することで、より多くの時間薬剤が浸透するようにすることです。
4.ぬるま湯でよくすすぎます。温かすぎると皮膚の血行が促進して、かゆみが強くなります。また、必要に応じて保湿剤などのコンディショナーをご使用ください。
5.洗い流し終わったらタオルでよく拭いて乾かしてください。夏場などはタオルドライのままでいいですが、冬場など寒い時などドライヤーを使いたい場合は60cm以上離して使用するか冷風で乾かしてください。せっかく保湿したのだから、必要以上に皮膚を乾燥させてはいけません。
6.耳や目に入ってしまった可能性があるときはイヤークリーナーや目薬などでケアしていきましょう。
これからの時期はアレルギー性皮膚炎や細菌性皮膚炎などが増えてきます。病院からもらうシャンプー剤で使い方のわからない場合や効果が充分でない場合などはご遠慮なさらずにどんどん聞いてください。ただしどんなにいいシャンプーでも、残念ながら化粧品と同じで肌に合わない場合があります。使い方に注意してもうまくいかない場合はご相談くださいね。
こうべどうぶつクリニック
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